アトピーは近年けた違いに重症度が酷くなっていると言われています。
重症化し、一般的なアトピー治療に用いられる外用薬や内服薬による効果が得られず、どんどん悪化していく状態を地獄のように感じ、遂にはアトピーが原因で自ら命を絶ってしまったという件もあります。
アトピーは重症化させないために、早期治療を正しく行う必要があります。
また、アトピーの重症が酷く、外用薬や内服薬でも効果が得られないという患者さんのための新薬が日本にも導入されました。
重症まで至らないようにする方法や、重症のアトピーに効果があると新しく進出している薬についてもご紹介していきます。
Contents
アトピーの重症 どんな症状?
アトピーは重症化すると、どんどんアトピーの患部の皮膚がゴワゴワしひび割れたような状態で皮膚がどんどん厚く盛り上がってきます。
皮膚は見た目は人間の皮膚とは思えないような「象の皮膚」のように硬くゴワゴワした状態となり、物凄く強い痒みが襲います。
外用薬や内服薬では、痒みも炎症も抑えられなくなり、全身が重症化したり、関節部が重症化することで、皮膚がひび割れたり剥がれ落ちてしまう痛みに耐えきれず、動くことすらできず寝たきりになってしまう事もあります。
日常生活さえも送ることが出来ず、入院になるケースもあります。
夜中は痒みや痛みで5分として眠りに付くことが出来ず、仕事はおろかたった数メートルの外出ですら困難となるのです。
痛みや痒みだけではなく、周囲の人が目をそむけたくなってしまうような状態の見た目、それらの苦痛に耐えきれず、自殺と言う道を選択してしまう方が居るほどアトピーの重症は辛いのです。
やがて合併症などを引き起こし、糖尿病や緑内障、胃潰瘍、骨や筋肉までもがボロボロになり、死亡してしまう患者さんがいるほどの皮膚疾患となっている現状があります。
アトピーを重症にしない為には・・・
ではアトピーが重症い至らないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか。
兎に角早く!炎症を食い止めて・・・
アトピーが重症まで至らないようにするためには、炎症を出来るだけ早く鎮め、アトピーになりにくい状態を作るかが大切です。
アトピーの炎症を食い止めるためには、やはり薬の力は必需です。
ステロイド外用薬をしっかりと使用し、重症になる前に炎症を食い止めるのです。
そこから始まらなければ、外用薬や内服薬では太刀打ち出来ない状態となってしまうのです。
アトピーの炎症を抑えるために現在最も最適薬だとされている「ステロイド」外用薬や内服薬を処方してもらい、医師の指示に従い、正しく治療を進め、炎症を食い止めるのです。
自己判断で炎症がおさまったと思い、薬の塗布や内服を中止するのは辞めましょう。
重症に至る原因となります。
完全に炎症がおさまり、薬の使用が必要ないと判断されるまで、毎日欠かさず薬による治療を続けましょう。
また、せっかく薬で炎症を抑えようとしても、患部を掻き壊してしまうことで、炎症はどんどん悪化し、重症の原因となります。
アトピーの酷い痒みは冷やしたり、かゆみ止めを処方してもらうなどで対処し、絶対に掻きむしらないようにしましょう。
炎症がおさまったら・・・
「炎症」がおさまっても、安心してはいけません。
何度も何度もアトピーが再発する事も、重症への原因となります。
正しくケアを進め、アトピーが再発しない状況を作ってください。
アトピーが重症化、薬も効かない・・・新薬登場!
アトピーが重症化してしまい、一般的治療に用いられる薬が全く効かず、アトピーの症状は悪化していくばかりという方。
まだあきらめないでください。
そんな方のための新薬が登場しています。
ステロイド外用薬などによる治療から効果を得られないという患者さんのための、新しい治療です。
新薬 デュビルマブ
新薬はデュビルマブという注射薬です。
平成30年に1月に米国で認可され、4月に日本でも販売が開始されました。
厚生労働省からのガイドラインも公表されています。
この新薬による治療が受けられる患者さんは、ステロイド外用薬による一定期間の治療を経ても、十分な効果が得られず、アトピーが改善しないという場合のみです。
また、現状は18歳以上の方しか受けられません。
初回600㎎のデュビルマブを皮下注射にて投与し、その後2週間に1度300㎎の投与が行われる治療を受けます。
肌のバリア機能の低下やアレルギー炎症、痒みなどを引き起こしている原因、サイトカインの伝達を抑止することで、アトピー改善への効果があります。
16週間の投与を終え、効果が無かった場合は使用を中止することとなっています。
安全性は認められていますが、副作用として注射部位反応、頭痛、重篤な過敏症が起こることがあります。
もちろん医療機関での注射でしか使用できない薬です。
リスクを踏まえた上で、新薬の治療を受けたいという場合は、デュビルマブの注射治療を行っている皮膚科を探し、相談してみましょう。
医師免許取得後2年が経過し、6年以上の臨床経験があり、うち3年以上アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の診療や臨床研修を行っている医師が配置されている皮膚科では、デュビルマブの治療が開始されています。
まとめ
アトピーの重症化はとても辛く悲惨です。
重症化する前に、アトピーへの正しい治療を受け、アトピーになりくい状態作りに徹しましょう。
しかし、重症化してしまったアトピーにも、新薬という希望の光があります。
さらに重症の度合いが桁違いとなってきている現状の中、新たな治療薬により、治すことが出来る薬が進出してくる可能性も十分にあります。
新たな治療を試みながら、諦めずにアトピーを改善しましょう。
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